黒田記念館:黒田清輝画伯の「湖畔」等無料展示
黒田記念館は上野恩賜公園付近にある黒田清輝先生の記念館です。
美術画家、教育者である、黒田清輝(1866〜1924)の研究、および、氏の作品が無料にて、展示されています。
概要
この建物は1928年(昭和3年)に竣工されました。
構造は鉄筋コンクリート造り、半地階・二階建てで、外装はご覧の通り、見事なスクラッチタイル貼りで、昭和初期における美術館建築として貴重なものです。
設計者は東京美術学校(現、東京藝術大学)教授岡田信一郎氏によるものです。
岡田信一郎教授は、黒田記念館のほかに、芸大陳列館、東京府美術館を設計しています。
記念館では、黒田清輝先生の様々な作品が陳列され、切手の画で有名な『湖畔』(1897作)も展示されています。
すぐ横には、国際こども図書館があり、正面には、2004年に廃止された、博物館動物園駅跡があります。
室内は撮影禁止です。階段と入り口、廊下のみ撮影OKです^^。
中は、黒田先生の描かれた作品が壁一面に展示されています。
女性の表情の画など、趣のある演出が堪能できます。
開館時間:9:30〜17:00 *入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(祝日・休日の場合は開館、翌火曜日休館)、年末年始。
ただし原則として、ゴールデンウィーク期間とお盆期間中は無休
入館料:無料です。
黒田記念館 内館
黒田記念館は見事なスクラッチタイル貼りの外観ですが、内館もそれに劣らない、計算されつくしたすばらしい造りです。
白い漆喰の壁が、木製の赤い階段と見事に調和しています。
階段の手すりはアールヌーヴォ風の鋳物で、なんとも凝ったデザインです^^。
外から入る光もうまい具合に魅力的で、岡田信一郎教授の能力の高さが良く分かります。
残念ながら、黒田清輝先生の作品が展示されている室内は撮影禁止で、有名な『湖畔』などの作品は、実際に足を運んで、鑑賞するしかありません・・・・^^。
黒田先生の自画像や女性の表情画など、魅力的なたくさんの作品を鑑賞できます^^。
黒田清輝とは
(黒田清輝肖像画-GENNKIMAN-)
黒田清輝(くろだせいき)画伯[1866〜1924]はパリ在学中、フランス語を学び、法律家を志しますが、途中で画家に転向しました。
パリ留学中の成果である、『朝妝』(ちょうしょう)を明治28年(1895年)に大四回内国勧業博覧会に出品すると、それを批判する裸体画論争が起こりました。
外光派の画風を日本に導きいれ、洋画界の発展に寄与しました。
貴族院議員としても活躍しました。
*外光派
スケッチから完成まで戸外で描き、自然の光、 空気、を画面に再現しようとした、19世紀後半のフランス絵画の一派。
黒田清輝は死の直前、自分の遺産を美術活動支援のための研究所の開設する事を遺言し、それが現在の黒田記念館にいたります^^。
黒田記念館 地図
スマートフォンでご視聴のかたは、指2本をあてるとスライドできます。
関連サイト
蘆花恒春園(ろかこうしゅんえん) | |
---|---|
東京都世田谷区、蘆花恒春園を紹介するサイトです。明治大正期の小説家、徳富蘆花が現代に残してくれた公園です。徳富蘆花の当時の屋敷が多くの自然と共に残されております。 |