国立西洋美術館
国立西洋美術館は東京都台東区、上野公園内にある西洋美術がテーマの美術館です。(最寄はJR上野駅公園口、徒歩3分ほどです。)
1959年(昭和34年)発足されました。
西洋美術の展覧、西洋美術作品、資料の収集、調査研究、修復保存、教育、書籍刊行などが館の主題です。
建物はル・コルビュジエという建築家が設計しました。
平成19年、国立西洋美術館、本館建物が国の重要文化財に指定されました。
平成28年、7月17日、国立西洋美術館本館建物が世界文化遺産に登録されました。
「常設展」
松方コレクションを核として、西洋絵画とロダンを中心とするフランス近代彫刻を、年間を通じて展示。
「企画展」
国の内外からの借用等による西洋美術品、絵画を展覧します。
入館料は展示内容によって、異なります。
松方コレクション
川崎造船所社長であった松方幸次郎氏(1865〜1950)は、パリを中心にヨーロッパで数千点の西洋絵画、彫刻、工芸品を収集。松方氏はこれらを展示する美術館の設立を希望していたが、世界恐慌などで、多くのコレクションは消失。そんな中、残った、370点の作品。
目次
国立西洋美術館の庭
建築家、ル・コルビュジエによって、設計された、国立西洋美術館の内側です。
1F2Fにおいて、「中世末期から、20世紀初頭にかけての西洋絵画とフランス近代彫刻」をテーマに常設展が展覧されています。
松方コレクションが核となり、あの有名なロダンの作品も展示されています。
常設展は一般420円(大学生130円)という、安価な料金で世界的な名画がゆったり鑑賞できますので、絵に興味のない人も、気軽に足を運ぶことができます^^。
館内の粛然とした雰囲気での美術鑑賞はおつです。
FLASHをつかわなければ常設展での撮影はOKです。
国立西洋美術館のミュージアムショップでは過去に開催された、展覧会のカタログや美術書籍など、この館でしか入手できないグッズもたくさんあります。
あと、レストランも運営されています^^。
国立西洋美術館の庭
美術館の扉を注文されて、制作しました。
ロダンの生前は未完成でした。
細かく彫刻が造り込まれていて、ほんとに、地獄につながっていそうな、圧迫感に溢れています^^。
ロダンの代表作。
思索にふける詩人ダンテの姿として、構想されましたが、ロダン自身を含む「創造者」の姿と考えられています。
あの有名な銅像です。
上野公園の豊富な緑のおかげで、作品の存在がひときわ、引き立っています^^。
『考える人』を見て、なにか、考えさせられます。
百年戦争でイギリス軍に包囲された、カレーの町を救うため、人質として、敵陣に向かった、6人の市民を演出しています。
カレー市の当局は英雄像を期待していましたが、ロダンは現実に感じるであろう、六人の心の状態を見事に演出しました。
不安そうな6人の表情がとてもリアルに表現されています^^。
オーギュスト・ロダンは1840年〜1917年のフランス人です。
この前庭には無料で入れますので、じっくりと鑑賞しましょう^^。
(ル・コルビュジエーGENNKIMAN画)
スイスで生まれ、主にフランスで活躍した世界的な建築家です。(本名はシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリ(Charles-Edouard Jeanneret-Gris))
当時の新しい素材である、鉄筋コンクリートによる、機能性を重視し、「住宅は住むための機械である」と提唱しました。
パリに高層建築を提唱したり、都市計画などにも、携わりました(パリでの実現はありませんでしたが^^)
日本においての建築でいいますと、国立西洋美術館の基本設計をし、弟子である坂倉準三、前川國男、吉阪隆正らにより、1959(昭和34)年4月、国立西洋美術館が完成されました。
2007年12月に「国の重要文化財(建造物)」に指定されました。
1965年、南フランスのカプ・マルタンで海水浴中に心臓発作で死去。78歳没。
2016年、第40回世界遺産委員会において、「ル・コルビュジエの建築作品―近代建築運動への顕著な貢献―」、が世界文化遺産として、登録されました。
ル・コルビュジエが関わった世界にある17件の建築物が対象です。(日本では東京都上野恩賜公園の国立西洋美術館)
直方体のコンクリートの箱のようなおもしろい形をした国立西洋美術館は、たしかに、不思議な存在感があります^^。
周りの森林のなかで、この建物があるが故に、芸術的な雰囲気があるのであって、周りがもし、ビル群で囲まれてたら、そういう雰囲気にならなかったかもしれません。
景観的なことも、考えるうえで、大事なことなんでしょうね^^。
(ロダン-GENNKIMAN画-)
知っている彫刻と彫刻家は?と聞かれたら、ロダンの考える人が最初に出てくるのではないでしょうか^^?
本名はフランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダンで、1840年生まれのフランス人です。
ほぼ、独学で彫刻技術を習得し、高い技術力をもちながらも、本格的に彫刻家として、活躍をはじめるのはずっと後で、イタリア旅行でみた、ミケランジェロ、ドナテッロらの彫刻に深く感動し、「青銅時代」という作品を完成させます。
ですが、その高すぎる完成度から、「人体から型をとったのでは?」と疑いをかけられ、その二年後、現実の人間よりおおきな作品をつくり、ようやく、ロダンの実力が世間に理解されはじめました。
有名な「考える人」は1880年に「地獄の門」という作品の一部でしたが、切り離され、最初は「詩人」という作品名で、コペンハーゲンで公開されました。
本格的な彫刻家としての活躍は40歳ころからでしたが、「カレーの市民」、「地獄の門」、「考える人」などの傑作により、近代彫刻の第一人者となりました。
個人的な人生面では、姉が恋人との関係で、おかしくなってしまったり、自分自身も、妻と、女性の弟子との板ばさみに苦悩したり、天才に付き物の苦労をしています。
これらのロダンの代表作品は国立西洋美術館の庭にも展示されてますが、「カレーの市民」は1953年に鋳造されたものを、1959年フランス政府より購入、
「地獄の門」は松方幸次郎氏の注文により鋳造されたもの(ロダンの生前中は鋳造されることはなく現在世界に七つのみ)、
「考える人」は1902年から1903年にかけてロダンの友人であるアンリ・ルボセによって、原型を拡大した作品、という具合になっております。
国立西洋美術館 地図
スマートフォンでご視聴のかたは、指2本をあてるとスライドできます。
JR上野駅、上野公園入口のすぐ前です。
関連サイト
蘆花恒春園(ろかこうしゅんえん) | |
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東京都世田谷区、蘆花恒春園を紹介するサイトです。明治大正期の小説家、徳富蘆花が現代に残してくれた公園です。徳富蘆花の当時の屋敷が多くの自然と共に残されております。 |