東京国立博物館

東京国立博物館

 

東京国立博物館は、東京都台東区、上野恩賜公園にある国立の博物館です。
(最寄り駅はJR上野、鶯谷)
敷地内には六つの館があり、各々のテーマに沿った品が展示されています。
日本、東洋諸地域の文化財の収集、保管、調査研究、展覧、が主題です。
子供さんが喜びそうな、恐竜とか、生き物、時間とか物質などの物理的なものは、近くの国立科学博物館ですので、お間違えのないよう^^

 

平常展
東京国立博物館が所蔵する作品の展示会。定期的に展示品を変えます。

 

特別展
テーマに沿った大規模な展示会。展示品は国外から集めることもあります。

 

開館日時
開館時間   9:30〜17:00
休館日・・・毎週月曜日(月曜日が祝日の時は翌日の火曜日が休館) 

 

入館料金
一般600円、大学生400円
特別展は別に料金がかかります。
高校生以下、70歳以上の人は平常展無料。

 

無料観覧日
国際博物館の日(5月18日)
敬老の日(9月の第3月曜日)。

 

上記2つ、平常展無料。

 

 

 

 

東京国立博物館にある、6つの博物館

[本館] (日本ギャラリー)


 

東京国立博物館の本館でもある日本館は日本の古美術を中心に国宝、重要文化財が常時陳列されています。

 

もともとの本館(日本館)は関東大震災で崩壊し、昭和13年(1938)、昭和天皇の即位を記念し、渡辺仁氏により、帝冠様式の上図の本館(日本館)が建築されました。

 

(帝冠様式とは、西洋的な建築物に、日本風の屋根をのせた建築様式のことです。)

 

この東京国立博物館本館(日本館)は 平成13年(2001)に重要文化財に指定されています。

 

国宝、重要文化財は500点を超え最高級の日本美術を鑑賞する、最高の場所です。

 

日本館の建物

 

中央入り口のすぐ前に石の大階段がデンッと構えています。

 

石で組み立てられたこの内観は威厳に満ち満ちています^^。

 

外からの真っ白な光が、大窓の形を黒く浮き上がらせ、芸術チックなのです。

 

日本館の展示物

 

右の肖像画は原田直次郎(1863〜1899)による、「三条実美像」。
左が安藤仲太郎(1861〜1912)による、「大久保利通像」。

 

薄暗い館内では、重要文化財、国宝が所狭しと展示されています。

 

浮世絵、仏像、刀、鎧、古文書、などなど、日本に由来する重要な文化財の宝庫です。

 

上記の写真画像は、展示品の極一部です。多種多様の日本国由来の品々が展示されております。

 

日本館だけでも、じっくり見るには二時間くらいかかります^^。

 

 

[東洋館](アジアギャラリー)


 

東洋館は昭和43年(1968)に谷口吉郎氏によって、建築されました。

 

内部は吹き抜けで一階から三階まで半階ずつ上がって、順々に展示物を鑑賞できる空間構成になっています。

 

中国、朝鮮半島、東南アジア、西域、インド、西アジア、エジプト、など、東洋諸地域の美術、考古遺物を展示しています。

 

東洋館内観

 

個人的に、一番感銘をうけた展示物は、一階にある、2〜5世紀頃につくられた、パキスタン、アフガニスタン出土のたくさんの石仏、仏頭の数々です。

 

現実の人間の顔をそのまま、石膏で固めたんじゃないか、とみまがう、見事な石彫刻です。

 

正確に描写された石の人体、顔の表情には唖然とするほどの凄みがあります^^。

 

 

東洋諸地域の美術品、古い時代の生活用品など、日本とは異文化の品々を鑑賞できます。

 

1階にはレストラン、ミュージアムショップなどがあります。

 

 

[平成館](特別展、日本の考古遺物)


 

平成館は皇太子殿下のご成婚を記念し、平成11年(1999)の開館されました。

 

1階は考古展示室、講堂、ラウンジ、ドリンクコーナーなどがあります。

 

二階は特別展示用の展示室で、さまざまな企画展示が開催されています。

 

平成館内観

 

1階の考古展示室のデザインは、米国スミソニアン研究所のジョン・ゼルニック氏によるもので、展示物をより効果的にみせるための展示空間となっています。

 

考古遺物で石器時代から、近代までの遺物が展示されています。

 

縄文時代の土器、弥生時代の銅鐸、古墳時代の埴輪など、さまざまな日本由来の品々が鑑賞できます。

 

他の展示館より、中が明るく、見学しやすいです^^。

 

[表慶館]


 

表慶館は明治42年(1909)、大正天皇の御成婚を記念して日本全国の寄金で建築、開館されました。

 

設計は宮廷建築家の片山東熊氏による、ネオ・バロック様式のレンガ石造建築です。

 

中央と左右に美しいドーム屋根をいただき、明治末期の洋風建築を代表する建物として、昭和53年(1978)、重要文化財に指定されました。

 

2007年4月より表慶館は「みどりのライオン」の愛称での教育普及活動が主題となります。

 

表慶館の「表慶」とは慶び(よろこび)を表す、の意味です。

 

表慶館-外

 

表慶館-内

すばらしく、整えられたれんが建築です。

 

外観もみごとですが、内側も、なんとも見事な威厳に溢れています^^。

 

どの角度を眺めても、みとれてしまう見事に計算されたつくりです。

 

建築士を尊敬したくなります^^

 

[法隆寺宝物館]

 

法隆寺宝物館は法隆寺への献納宝物を保存、展示する建物として、昭和39年(1964)に東京国立博物館において開館されました。

 

法隆寺から皇室に献納され、戦後、国に移管された宝物300件の保存と展示活動を目的とした施設です。

 

以前は作品保護のため、一週間に一度しか、公開されていませんでした。

 

ですが、作品を広く公開するため、平成11年(1999)、谷口吉生氏により、新しく、現在の宝物館が建築され、他の館と同じく、週6回公開されるようになりました。

 

平成11年には建築学会賞を受賞しています。

 

法隆寺宝物館内館

 

建物は広い空間が演出された、なんとも現代チックなデザインです。
日本の古い国宝、重要文化財とのギャップがおもしろいですね^^。

 

展示物

 

上のお面は「伎楽」という儀式の時に被ったお面です。

 

「伎楽」とは、7世紀後半から8世紀に盛えた、寸劇と音楽で野外を歩く
仏教の儀式です。 お面は全て千年以上前のもので、全部重要文化財です。

 

右下から1つ上の鏡は「海磯鏡」(8世紀頃)で国宝。
左下の巻物は法隆寺への献納帳で国宝。

 

巻物の横は三鈷杵(さんこしょ・密教の修法に用いる法具)で重要文化財。

 

鏡の左は飛鳥奈良時代の沈水香という香木。重要文化財。

 

この他にも、奈良時代以降の仏像など、国宝、重要文化財の作品群がたくさん展示されています。

 

館内は作品を守るために、ものすごく薄暗く、お化け屋敷のようです。
でも、それが作品を幻想的に演出し、威厳をかんじさせます^^。

 

 

[資料館]


1984年(昭和59年)美術史に関する情報資料を収集、保管、公開する目的として、開館。入館、閲覧は無料。入り口は西門から。
開館時間…月曜から金曜、9:30〜17:00

 

 

東京国立博物館の庭にある文化財

旧十輪院宝蔵

 

お経を入れるための蔵です。

 

上の画のように、柱[断面は三角、四角、台形]を上から見て、「井」の形にして組んだ倉を「校倉(あぜくら)」といいます。

 

この校倉は奈良市元興寺別院十輪院境内にあったもので、中には、大般若経一部六〇〇巻が収納されていました。

 

 

明治15年(1882)に、現在のこの場所に移されました。

 

校倉としては、もっとも小さい大きさです。

 

内部の壁には、釈迦十六善神四天王像がかかれており、大般若経の経堂として、創られたものです。

 

昭和28年(1953)、重要文化財に指定されました。

 

この校倉はなんと、鎌倉時代につくられたもので、700年も前の建造物なのです。

 

ぼんやりと建ってますが、もしかしたら、東京で一番古い建造物かもしれません^^。

 

 

旧因州池田屋敷表門

 

江戸末期の頃つくられた、大名家の門です。
この表門は、形式、技法から江戸末期の建築と推定されます。

 

屋根は入母屋造り、左右に唐破風の屋根をのせた出番所があり、堂々とした威厳を感じさせます。

 

 

もとは因州池田屋敷の表門で、現在の丸の内3丁目に建てられていましたが、明治25年、芝高輪台町の常宮御殿の表門として移建されました。

 

さらに昭和29年3月、現在のこの場所に移建され、修理されたものです。

 

大名屋敷の門として、もっとも格式が高いものです。

 

昭和26年9月、重要文化財に指定されました。

 

江戸期は身分差別が激しく、たとえ、お金があろうとも、勝手に門などをつくると、罰せられるような、時代でした。

 

この池田家は三十二万石の堂々たる大名家でした。

 

この門は東京国立博物館の中に入らなくても、外から見れます^^。

 

 

 

東京国立博物館 地図


スマートフォンでご視聴のかたは、指2本をあてるとスライドできます。

 

 


ものすごい量の展示物です。

 

全部、きちんと観賞するには、3、4時間でも足りません。
日本、東洋系の古物がたくさん展示されております。
できれば、ヨーロッパとかエジプト、ギリシア、インドなんかのものも展示して欲しいですね。

関連サイト

蘆花恒春園(ろかこうしゅんえん)
蘆花恒春園 東京都世田谷区、蘆花恒春園を紹介するサイトです。
明治大正期の小説家、徳富蘆花が現代に残してくれた公園です。
徳富蘆花の当時の屋敷が多くの自然と共に残されております。